第17話 桜の後に…

前回は高松の池の知られざるお花見スポットを紹介しました。
満開の桜を満喫できる場所を3箇所ほどおススメしましたが、実は高松の池のお花見は桜が散ってからが本番なのです。
それはどういうことかと云うとー。

池の周りを取り囲む桜は、花の時期を終えると、ハラハラと散っていきます。
桜は散り際にこそ風情があると言われますが、高松の池の桜の落花は風情などという生やさしいものではありません。
ひとたび風が吹くと、大量の花びらが一斉に乱舞し、視界を埋め尽くします。
桜吹雪を超える、桜猛吹雪です。

そしてそれらはすべて高松の池の水面に散っていきます。
水面に散った花びらは、風が起こす波に押し寄せられ、岸辺へと集結します。
岸辺周辺の水面は大量の花びらで埋め尽くされ、まるで花のじゅうたんのようになっていきます。

そこを水鳥が悠々と泳いでいくと、花のじゅうたんに渦のような模様が現れます。
その美しさといったら、まるで極楽浄土の世界。桜に囲まれた水辺ならではの絶景が広がります。
高松の池の桜たちは、散ってもなお人びとの目を楽しませてくれるのです。

しかし、この光景を単に美しいと喜んでばかりはいられない事態が、いま起こっています。
そのことを映画の中で、長年池の畔に暮らしてきた長老が話してくれます。

高松の池に散る桜の花が、池の水を汚しているというのです。
高松の池には、例えば春には花びらが、秋には落葉がと、桜が生きていく上で生み出す多くの有機物が降り積もっていきます。
長年に渡り池はそれらを受け入れ、自然の力で浄化してきました。

しかし今、思わぬことが原因となり、それができなくなっています。
人びとを魅了してきた桜と池の関係に危機が訪れているのです。
長老の話を聞くと、人間生活と自然のバランスを保つことの難しさを感じます。

高松の池の美しい光景を、後世に残すためにはどうしたらいいのでしょうか。
池と桜が生み出す光景がこんなにも美しいだけに、真剣に考えなければならない問題だと思います。

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